DSPとGDN(Google Display Network)の違いとは? -SSPについても解説します-
今回はDSPと、GDNそしてSSPというネット広告の仕組みについて説明します。
DSP/SSPとGDNはどう違うのかという単純な疑問もあり、整理してみようと考えました。
1.DSPとは
DSP(デマンド・サイド・プラットフォーム)とは、広告枠の購入や配信、ターゲッティングなどを一括して行うことができるプラットフォームのことです。
膨大なWeb広告の中から広告主に最適な広告枠をみつけて配信することができるプラットフォームです。広告主や広告代理店にとって、自動で最適な広告の配信を行うことができる便利なツールということになります。*1
DSPという言葉は以上のようなプラットフォームの総称であり、一口にDSPといっても複数のプラットフォームがあります。いろいろなDSPとその特徴をまとめたサイトもあるため、DSPによる広告出稿を行う場合はそのようなサイトを閲覧することでどの企業のDSPを利用するか検討することができます。
2.SSPとは
SSP(サプライ・サイド・プラットフォーム)は、「広告主に相対する媒体側の収益最大化を支援するプラットフォーム」*2とありますが、サプライサイドという名前の通り、広告を掲載するメディア媒体側の利益を最大化するためのプラットフォームです。
サイトの広告枠に対して最も高値を提示した広告を掲載することで利益を最大化しようという仕組みのようですね。*3
DSPとSSPはプラットフォームとして連携しながら、RTB(リアルタイム入札)によるオークションによって掲載する広告を決定しています。閲覧者がサイトに訪問した瞬間ごとに、どの広告を掲載するのかをオークションで決定しているという感じです。
こうすることにより、デマンドとサプライの両者の利益を最大化しつつ広告を掲載する仕組みです。
3.GDNとDSPの違い
DSPとSSPについては上記の通りですが、そうなるとGDN(グーグル・ディスプレイ・ネットワーク)というグーグルの広告ネットワークについてはどう理解したらよいのか混乱してきました。
まず、GDNがどういったものかを理解する必要があります。
GDNはGoogleのサービスを利用しているサイトやGoogleの関連サイトに広告を出稿することができる広告ネットワークです。
言葉の定義としては、DSPがいろいろな広告のネットワークをたばね、広告枠の購入から配信やターゲッティングまで一括して行うプラットフォームである一方で、GDNはGoogleと連携している広告のネットワークを指すようです。
こうしてみると、自動で配信を最適化してくれるDSPのほうが便利に見えますが、GDNはあのGoogleの広告ネットワークであるため、以下のような強みを持ちます。
GDNだけで、国内のインターネットユーザーの約90%にリーチできる圧倒的なカバー率があるので、そもそも他のネットワークと接続する必要がありません。加えて、GDNは“Google管理下にあるアドネットワーク”なので、配信面の管理が厳重であり、広告が配信されるWebページの品質が高いのです。*4
以上のように、GDNは巨大なネットワークで、さらには広告の品質も高いものが要求されていることがわかります。
そのGDNでもオークションで掲載する広告を決定しています。掲載する広告の決定方法について、どうなっているのかという疑問が当然わいてくると思います。
そのため、次回は、広告オークションの仕組みとして、グーグルのヘルプを参考にしながら具体的な決定方法を整理したいと思います。