OOH(Out Of Home)とは?これまでと将来性に注目
自宅以外の場所で接触する広告メディアの総称を、「OOH(Out Of Home)」といいます。
しかし、デジタル広告などで表示回数やクリック数が計測できる現代で、広告を「自宅で見た」か「屋外で見たか」で分類することに意味があるのでしょうか?
特に興味を持つこともなくスルーしていましたが、*1で最新&基本キーワードの一つに数えられていましたので、その将来性を調べてみました。
1.OOHとは
OOHとは、「自宅以外で接触する広告媒体」*2のことで、文字通り「家の外で目にしたすべての広告」が該当します。
屋外の看板や、電車の中の広告にとどまらず、コンビニやスーパーの店内の広告や、レストランのPOPなどもOOHといえます。
2.OOHのこれまで
OOHは、「様々な場所に展開されるOOH広告に次々に接触することで、社名・商品名・ブランドイメージを反復的に認識」してもらうイメージの定着と、購買行動が起こりやすい帰宅途中や販売店内などで「情報を受け取ることで購買意欲が刺激されやすい」という販売促進の効果があるとされていました。*3
つまり、これまでのOOHは、
- 形成されたブランドイメージの反復
- 購買意欲の刺激
が主な目的であったことがわかります。
3.OOHの将来性
そんなOOHがなぜいまさら注目されるかというと、QRコードなどと組み合わせることによって、消費者をwebサイトに誘導できるようになったことが挙げられます。
特に、OOHの将来性に寄与しているのが「デジタルサイネージ」です。
ディスプレーを活用した広告である「デジタルサイネージ」も家の外でみる広告であるためOOHに該当します。
このデジタルサイネージについては以前に記事で触れていますが、通行人の位置に応じて画像を表示し、より注意を向けてもらうシステムなどもあり効果測定が可能になってきたという内容でした。これまでは不可能だった、通行人が興味を示したかどうかというデータが入手できる可能性が出てきたということです。
それに加えて、デジタルサイネージで広告に興味を示した道行く消費者のスマホにクーポンを送信したり、店舗に誘導したりといった活用法が出てきています。これらは先ほどの「購買意欲の刺激」の幅を広げているように見えます。
以上のように、デジタルサイネージによるOOHの新しい効果や活用方法が見込めるようになったことにより、OOHは注目のキーワードとなったようです。
つまりは、OOHは従来の1.形成されたブランドイメージの反復、2.購買意欲の刺激、に加え、デジタルサイネージにより、3.通行人のデータ収集、にも効果が見込めるようになったほか、クーポン送信などで2.購買意欲の刺激、の効果の幅を広げることにもつながる将来性があるといえます。
さらには、ディスプレーの表現技術の幅が広がればその分だけ目を引く屋外広告が可能になるなどの将来性もあり、OOHはまさに現在注目の分野といえそうです。