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オウンドメディア活用法 -大学広報の事例-

今回は、日本経済新聞2018年12月26日27面「大学編集サイト 関心誘う」から、

大学のオウンドメディア活用法を紹介します。

1.記事の概要

大学がオウンドメディアを活用して、

研究や独自の取り組みを発信する活動が広がりつつあるようです。

 

狙いはブランド力の向上で、

主に大学などに接点のない30代から50代の社会人を対象にしているようです。

大学のイメージを良くし、共同研究や人事交流を広げていきたいようですね。

 

さらには、学生の採用活動にもプラスに働くことも狙いの一つにあるようです。

 

2.オウンドメディアとは

オウンドメディアとは、

「企業などが(直接自社の事業とは関係のない内容も含む)多様なコンテンツを自ら企画、編集したメディア」を指します。

広い意味では、「企業が運営するWebメディア」をオウンドメディアと呼ぶこともあるようですが、

一般的には「企業が運営する宣伝をメインにしていないwebメディア」というのが通常のオウンドメディアのイメージです。*1

3.どんなコンテンツがあるのか

コンテンツは学生によるものや、教職員によるものがあり、

学生の場合は「~してみた」という体験談、

教職員の場合は研究成果のわかりやすい解説などが挙げられます。

 

「これまでは、学術雑誌といった狭いコミュニティに限られていた研究成果の発信が

webメディアでも行われるようになった」

という点にこのニュースの特徴があります。

 

大学のオウンドメディアが広がっていけば、

研究者でない人も気軽に学術研究の最新トレンドを追うことも可能になるかもしれませんね。

4.リスクはあるか

今回の取り組みは、将来的には、研究論文をSNSのいいねや引用数で評価する、

オルトメトリクスにもつながる可能性を秘めているのではないでしょうか。

これにより、大学の研究がSNSやwebでの評価」を気にしすぎるようになってしまうリスクもあります。

 

このような形での大学と社会とのつながりは、研究の評価基準が

「学術的に意義があるか」

という点よりも、

「直接何かの役に立つか」

がという点に移ってしまうというリスクもあります。

 

応用研究が重視されるあまり、

基礎研究がないがしろにされるリスクは常に意識する必要があると考えます。

 

以上です。

大学の広報の方は、このようなオウンドメディアを活用し、

社会人に向けたPR活動をしてみてもいいかもしれませんね。

ありがとうございました。