ネイティブ広告のデメリットを乗り越えるためには
前回の記事を投稿した後、TIKTOKの投稿動画風の広告はネイティブ広告といわれるものなのではないかと疑問に思いました。
ネイティブ広告といえば、多くのユーザーが騙された気分になってしまうため、ステルスマーケティングとも呼ばれてしまうような手法で、ユーザーにとってはあまり評判のいい広告ではないはずです。
- ネイティブ広告にはどのような利点があるのか
- なぜTIKTOKが不快に思われないのか
1.ネイティブ広告とは
ネイティブ広告とは、記事や広告を自然に溶け込ませる手法といえます。記事広告やSNSの投稿、さらには検索結果などでもみられ、「普通の記事、普通のSNS投稿のようにみえる広告」ということです。
よく言われるステマというものに近いですが、ネイティブ広告の場合は記事のなかに、これは広告であるということを必ず記載してあります。
以上から考えると、前回のTIKTOKの投稿風広告はネイティブ広告の一つであるといえそうです。
2.ユーザーはだまされた気分になるというデメリット
ネイティブ広告については以下のような調査があり、ユーザーにネガティブなイメージを与えるものであるという結果となっています。
ネイティブ広告のクリック経験があるユーザーに、ネイティブ広告は騙された気分になるかを聞いたところ、46.9%が「あてはまる」、30.4%が「ややあてはまる」と回答し、約8割のユーザーが騙された気分になっていることがわかりました。*1
以上の結果からユーザーがネイティブ広告に対してだまされたと感じていることが明らかになっており、ネイティブ広告がいいイメージを持たれていないことを裏付けています。
3.どのようなメリットがあるのか
そのようなネイティブ広告にどんなメリットがあるのか。
それは、「ユーザーが普段よく閲覧しているメディアで、外見上、普通のコンテンツと同じような形で提供されますので、売り込み色の弱さも加わり、広告に対する信頼度上昇にもつなが」*2るというところにあるようです。
しかし、先ほどの調査結果にあるように、ネイティブ広告はステマと思われてしまい、ユーザーが騙されていると感じる場合が少なくありません。おそらく、売り込み色を強くしすぎないというのがポイントになってきそうです。
4. デメリットを乗り越えている例
ネイティブ広告はユーザーに、普通の記事や投稿に見せかけた広告を見せることになります。
そのため、非常に売り込み色が強く、明らかに広告とわかるように商品やサービスをアピールするようなネイティブ広告の場合、普通の記事や投稿を期待してそのページを開いたユーザーは一瞬で広告であることを見抜き、期待を裏切られたことを不満に思うというデメリットがあります。
しかし、売り込み色が弱い広告で、商品などのアピールをせず、普通の記事や投稿に近いようにさりげなく商品やサービスをいれた広告は、普通のコンテンツとして楽しむことができ、広告っぽさが弱められるため、ユーザーも広告だと気が付きにくく、それほど不満に思わないということのように感じます。
このように考えると、前回紹介したTIKTOKの事例は、売り込み色を弱くし、普通の投稿と同じように見ることのできる広告だったため、ユーザーに不快感を与えずに宣伝することができたという説明ができます。
今後ユーザーがどのような広告を不満に感じ、どのような広告を面白いと感じるのかを示していくことで、これが正しいのかそうでないのかもわかってくると思います。
今回は、ネイティブ広告の利点を活かすため、売り込み色を弱くし、普通の記事や投稿っぽくすることがポイントであるという結論になり、前回のTIKTOKの投稿風広告は、これを踏まえていたことにより、ネイティブ広告のデメリットを乗り越えることができたという結論になります。
以上です。ありがとうございました。